お嬢様の秘密Ⅱ
「分かったわよ……………。私が悪かったんでしょう?

じゃあこうなる前に早く教えてくれたらよかったじゃない………恵梨香も大樹も………。」


「何言ってるんだよ………信じるなって言っただろう!」


「こんなこと言われて信じられるわけないでしょう!!」


最初から関わってこないでよ………


「恵梨香。1つだけ言わせてもらうわ。私はあなたが大嫌いな庶民じゃない。」


「何を言うかと思えば………。今更何?」


「私の祖父は警視総監。父は警視正よ!これだけ言えば分かるわよね………。」


クラス中が騒然となった。


そして私の言葉を理解した者たちが私に礼をし始めた。


「今までのご無礼をお許しくださいませ!!」


「私もでございます………。」


恵梨香の方が立ち位置が上だと見られていたのが………同等となる。


いや、没落した今となっては雲泥の差。


「りいお前………。言うなって言われてたんじゃないのか!」


「万が一のことがあれば良いって言われたのよ。」


「大樹様………知っていらしたの………。」


「ああ。幼馴染のくせに分かろうともしなかったんだな。」


明らかに怒った目をしている……


どっちに味方がするつもりなの………


と、その時竜也が慌てて私と大樹のところへやってきた。


「お二人ともお急ぎくださいませ。…………奥様が。」


竜也が言いかけた時。


「大樹様、莉依紗様。この場は私にはお任せを。」


「「学園長………」」


お言葉に甘えて私たちは教室を出た。



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