記 憶 喪 失 ー あなたは誰? ー
そう言ってきたのは俊くん。
「いや…なんかボーッとしてたからさ。」
「うん…。……大丈夫だと思いたい。ゲホッゲホッ」
ヤバイ…。
フラフラする。
「どっから見ても大丈夫じゃないだろ…。早退すれば?俺着いてくから。」
「え?」
「いや…送るから…。」
思考停止。
…………10秒ほどたった後。
「え。えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!??!」
「お前一応病人なんだから静かにしろよ……」
「いや!だって!男の子に送ってもらったことなくて…。」
「あーもう分かった。帰るぞ」
俊くんは荷物をまとめだした。