記 憶 喪 失 ー あなたは誰? ー
それに比べて舞の親…
授業参観日があるときには
必ず来てくれていた。
放課後に
親と遊んでいたのを
犬の散歩の途中で
何度か見かけた。
舞はいつも私には無いものを持っている。
私も、あんな家族が良かった。
舞は髪が綺麗。
私はいくらお金をかけても綺麗にならない。
羨ましいと思っていたのが
いつの間にか
憎しみに変わっていた。
_ずるい。
なんであの子だけが?
不平等だよ。
神様は、意地悪だ。
舞の見舞いにいった方がいいかな…。
ぼそりと心の天使が呟く。