【完結】クールな彼に恋してます!!〜無愛想なキミに夢中〜
「……しい??」
「佐伯くん……」
「……おまえ、なに泣いてんだよ。泣くのはまだ早いだろ」
佐伯くんはそう言って、ジャージの裾であたしの涙を拭ってくれた。
でもその顔は、ちょっとだけ嬉しそうだった。
「……決勝、おめでとう」
「ありがとうな。……おまえの応援、ちゃんと聞こえてたぞ。オレの耳にちゃんと、届いたから」
「……うん。よかった」
佐伯くんは、こんな時までやさしい。
ちゃんと、伝えてくれる。