【完結】クールな彼に恋してます!!〜無愛想なキミに夢中〜
「あっ、待ってー!!」
あたしは自転車を押しながら佐伯くんの隣を歩く。
自転車を押して歩く佐伯くんは、いつもみたいに無表情だけど、あたしはそれだけで幸せだ。
「……ねぇ佐伯くん」
あたしは佐伯くんを見上げる。
「……なに」
「佐伯くんはさ、もうインターハイ行きたくないの??」
あたしがそう言うと、佐伯くんは歩くのを止めた。
そして冷たい目であたしを見下ろす。
「……なんでそんなこと聞くの」
「だってバスケしてる時の佐伯くん、ほんとに楽しそうだから。その時は、輝いて見える」
「……インターハイは、もう行く気はない」
「どうして??」