〈短編〉僕は奴らを赦さない
元の世界に戻って来たようです……。
僕は携帯の目覚まし音で起きた。

カレンダーを見ると二年後、
つまり、元の世界に
戻って来たみたいだ。

向こうでは一応
頼成を退学に出来たけど
こっちではどぉなってるだろうか?

学校に行ってみないことには何とも言えない。

一刻も早く行きたかった僕は
制服に着替えて階段を降り、
母さんに朝食はいらないと告げ
学校へ向かった。

「行って来ます」

「ちょっと恵!!」

母さんがリビングから叫んでいたけど
今は学校に向かうのが先決だ。

朝ご飯は後で食堂に行こう。

走ったお陰か何時もより早く着いた。

さて、下駄箱はどぉなってるだろうか?

恐る恐る開けてみると何もなかった。

次は教室だ。

上履きに履き替え教室に向かった。

深呼吸をしてドアを開けた。

「おはよう」

皆の反応は普通だった。

「めぐ、おはよう♪」

満が挨拶を返してくれた。

教室を見渡して違和感を感じた。

頼成が居ない。

「ねぇ満、頼成は?」

僕がそぉ訊くと満はキョトンとした顔をした。

「何言ってんのめぐ。

頼成なら一ヶ月前に
退学になったじゃん」

一ヶ月前!?

ポケットから携帯を取り出してスケジュール帳見た。

何とカレンダーは十二月になっていた。

「そぉだっけ?忘れてた」

向こうと微妙な時差が生じてるみたいだ。

まぁ、これで受験に挑めるし、
冬休みもゆっくり過ごせそぉでなによりだ。
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