〈短編〉僕は奴らを赦さない
満と二度目の出会です……。
のちの親友・御堂満と
出会ったのは高一の時だった。

高校生になってまで人見知りする僕に
最初に声を掛けてくれたのが
隣の席の満だった。

「あたし、御堂満♪

席替えするまで宜しくね」と。

そのことを思い出しながら
学校までの道を歩いた。

早く満に会いたい。

何時もだったら
「満おはよう」
と挨拶をする。

だけど、今日はそれが出来ない。

だって満にしたら初対面なんだから……

少しだけ淋しいが仕方ない。

意を決して
教室のドアを開けた。

僕はまた、此処から、やり直すんだ。

二年後の過ちを
繰り返さない為に。

席は通路側の一番後ろ。

そして、満の隣……

満があの台詞を言った。

「あたし、御堂満♪
席替えするまで宜しくね」

改めて思った。

満に出会えて良かったと。
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