スーツを着た悪魔【完結】

そんな恥ずかしさを紛らわせるために、ちょっとふざけた口調で、深青が問いかけると――


「うん。大好き。愛してる……ずっと深青のそばにいられたら……きっと私、世界で一番幸せな女の子でいられると思う」



まゆは真っ直ぐな黒い瞳で深青を見上げながら、笑顔になった。


それは深青のハートを射抜く、野に咲く可憐な花のような笑顔だった。



「あ、もう……マジ照れるっつーの。可愛すぎ、反則……」



深青は少年のように顔を赤く染め、それから裸のまゆを抱き寄せる。




もう少し。もう少ししたら、まゆと一緒にバスルームに行こう。

彼女を大事にして、かしずくように世話をして、そして新しいシーツに変えて、ゆっくり眠ろう。



でもその前に――



「キスしていい……?」




――――……






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