氷と炎の関係性
-リリアsaid-

 「ん・・・ここは・・・?」

 目を開けると、黒く岩のような見慣れない天上。

 「っ!?ここどこ!?」
 
 私は起き上がろうとしたが、手足が縛られていて動くことが出来なかった。

 「お目覚めかな?お姫様」

 その声の方へ目を向けると背中に黒い羽が生えた大柄の男がいた。
 
 「お前は・・・ドラ!」
 
 「そうだ。俺はこのガレーラ族の長、ドラ=ベジール様だ!」

 ドラは高らかに笑い声を上げた。

 ガレーラ族ってことは・・・ここは北の島!?

 そんな遠いところまでつれて来られちゃったの!?

 「どうしてこんなことをしたの?何が目的?」

 私は、私を閉じ込めている檻の柵越しにドラを睨んだ。

 「おお~怖い怖い。落ち着けって・・・。姫はこれがないと戦えないんだよな・・・」

 そういってドラが手にしたものは私の氷の剣だった。

 「なっ!」

 私は自分の腰を見るが、確かにそこに剣はなかった。

 「これで刺されたら氷にされてしまうからな」

 「くっ・・・」

 

 
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