夢の欠片
「だって、２番目のお父さんに会いたいってことをお父さんに言うのが不安だったんでしょう？

ひなちゃんはお父さんが傷つくんじゃないかって心配してくれたんじゃないのかな？」


愛未さんの言葉を頭でもう一度反芻しながら、もしかしたらそう思っていたのかもしれないと感じた。


「愛未さんに言われるまで気づかなかったけど、そうなのかもしれないです

やっぱり他のお父さんに会いたいなんていい気しないだろうし、ほんとは言いたくないんですけど……

でも手がかりがお父さんくらいしか思い付かなくて……」


愛未さんは大きく頷くと、私の目を見てはっきりと意見を言ってくれる。


「その気持ちを持ってくれてるだけで、お父さんは嬉しいと思うよ？

それにその人がひなちゃんをすごく可愛がってくれてたことはお父さんもよく知ってることだし……

だからひなちゃんが会いたいと思ったとしても、当然のこととして受け止めるんじゃないかな？」


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