夢の欠片
「私、一度ほんとに死のうって思って、どこか知らない町のビルの屋上にいつの間にか立ってたことがあって……
でも最後に一言だけ浩一さんにお礼を言いたくて、電話したの
そしたら浩一さん、私の様子がおかしいことに気づいて、どこにいるんだ~ってものすごい剣幕で怒鳴ってくれて……
それ聞いて私ね?
初めて死ぬのが怖くなったの……
私を心配してくれてる人がいるってわかったら、急に命が惜しくなった
それで浩一さんに帰りますって言って電話を切ったの
それからどうやって帰ったのか全然覚えてないんだけど、体は勝手に自宅に辿り着いてた……」
きっと私が想像できないくらい辛い経験をしたんだろう。
死にたいと思うくらい辛い気持ちは、私も知ってる。
自分が必要ない人間だと思った時……
そして孤独に耐えられなかった時……
人は死を考えるのかもしれない。
たった一人でも自分を心配してくれる人がいるってことが、生きる糧になるってことも、身を持って知っていた。
でも最後に一言だけ浩一さんにお礼を言いたくて、電話したの
そしたら浩一さん、私の様子がおかしいことに気づいて、どこにいるんだ~ってものすごい剣幕で怒鳴ってくれて……
それ聞いて私ね?
初めて死ぬのが怖くなったの……
私を心配してくれてる人がいるってわかったら、急に命が惜しくなった
それで浩一さんに帰りますって言って電話を切ったの
それからどうやって帰ったのか全然覚えてないんだけど、体は勝手に自宅に辿り着いてた……」
きっと私が想像できないくらい辛い経験をしたんだろう。
死にたいと思うくらい辛い気持ちは、私も知ってる。
自分が必要ない人間だと思った時……
そして孤独に耐えられなかった時……
人は死を考えるのかもしれない。
たった一人でも自分を心配してくれる人がいるってことが、生きる糧になるってことも、身を持って知っていた。