夢の欠片
「お前、時間ある?
もう少しで終わるからメシ食いに行こうぜ?」
嬉しいはずなのに、素直に喜べない自分がいた。
だって、萌ちゃんの気持ちを考えたら、呑気に二人でご飯食べにいくなんて裏切り行為のような気がしたから。
「終わるまで、俺んちで待ってろよ
汚ねえから、シャワー浴びてから行きたいし」
それだけ言うと、翔吾は私に何かを投げて寄越す。
何とかキャッチして手の平をそっと広げてみると、そこには鍵が握られていた。
とぼとぼと翔吾の家に向かって歩きながら、萌ちゃんのことを思う。
あんなに嬉しそうに気になる人がいるって話してくれたのに、萌ちゃんから笑顔を奪ってしまった。
知らなかったとはいえ、彼女を傷つけてしまった事実は消えない。
鞄から携帯を取り出すと、メールをしてみようかとディスプレイを開く。
メールの作成画面を出したものの、結局何を打っていいのかもわからずに携帯を閉じようとした。
すると同じタイミングで受信メールが届く。
慌てて見てみると、そこには萌ちゃんの名前が表示されていた。
もう少しで終わるからメシ食いに行こうぜ?」
嬉しいはずなのに、素直に喜べない自分がいた。
だって、萌ちゃんの気持ちを考えたら、呑気に二人でご飯食べにいくなんて裏切り行為のような気がしたから。
「終わるまで、俺んちで待ってろよ
汚ねえから、シャワー浴びてから行きたいし」
それだけ言うと、翔吾は私に何かを投げて寄越す。
何とかキャッチして手の平をそっと広げてみると、そこには鍵が握られていた。
とぼとぼと翔吾の家に向かって歩きながら、萌ちゃんのことを思う。
あんなに嬉しそうに気になる人がいるって話してくれたのに、萌ちゃんから笑顔を奪ってしまった。
知らなかったとはいえ、彼女を傷つけてしまった事実は消えない。
鞄から携帯を取り出すと、メールをしてみようかとディスプレイを開く。
メールの作成画面を出したものの、結局何を打っていいのかもわからずに携帯を閉じようとした。
すると同じタイミングで受信メールが届く。
慌てて見てみると、そこには萌ちゃんの名前が表示されていた。