夢の欠片
家に帰りたくない。


そう強く思った。


まだ時間は早かったけれど、いつもの場所に向かうことにする。


当然、翔吾や舞さん達は見当たらない。


まだ明るい時間だというだけで、いつもとは全く違う雰囲気の街並みに、私は不思議な感覚に陥った。


仕方なく私はその辺をぶらぶらしながら時間を潰す。


ふいに背後から声をかけられて、私は警戒しながら振り返った。


「君、中学生だよね?

学校は?どうしたんだい?
どこの学校?」


やばいっ!補導される!


瞬時にそう感じて、私は隙をついてその補導員を振り切ると、必死に走って逃げ出した。


「おい!こらっ!
ちょっと待ちなさい!!」


彼らも慌てたように私の後を追いかけてくる。


必死に走って逃げたにも関わらず、私はあっさり補導員に捕まってしまった。


ハアハアと息を弾ませながら、補導員からさらに逃げようと試みるが、そう簡単には放してくれそうもない。


私は仕方なく観念して、彼らの質問に答えていった。


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