夢の欠片
「一つ目は……

危なくなったら逃げること!

これは警察とか補導員に捕まるって意味じゃない

君ならわかると思うけど、世の中にはたくさん悪い大人がいて、君をいろんな意味で傷つけようとする人が大勢いる

だから自分の身を守れないなら、君がやろうとしていることは中止した方がいい

わかるよね?」


さっきまでの優しい表情はすっかり消え失せていた。


今は威厳のある校長の顔に様変わりして、私を真剣に諭してくれているのがわかる。


「……わかりました」


素直にそう答えると、校長は厳しい顔から、また先程までのような優しい顔に戻っていた。


< 61 / 289 >

この作品をシェア

pagetop