夢の欠片
「だからひな
お前ももうあそこには行くんじゃないぞ?
たぶん、舞も来ないと思うから
俺もお前を見つけられたから、もう行く必要ないしな?」
抱いていた私の体をそっと引き離して顔を覗きこむと、翔吾は子供に言い聞かせるみたいにそう言った。
あの場所にはもう行くなと言われて、私は現実に引き戻される。
当初の目的を思い出して、思いきって翔吾に聞いてみることにした。
「あの……ね?
私……家出してきたんだ
舞さんの家に泊めてもらおうと思ってたんだけど、無理っぽいし……
だから……
翔吾のうちにしばらく置いてもらえないかな?
何でもするから……
お願いします!」
畳に額がくっつくくらいお辞儀をしてお願いすると、翔吾が返事をしてくれるのを待った。
「家出って!おまっ……何やってんだよ!?」
グイッと肩を掴まれて、無理矢理体を起こされると、怒ったように睨む翔吾の顔がそこにはあった。
きっと私が向こう側で居場所を見つけて、すっかり馴染んでいると思ってたんだろう。
驚きと焦りと怒りが混ざったような顔で私を見つめる。
お前ももうあそこには行くんじゃないぞ?
たぶん、舞も来ないと思うから
俺もお前を見つけられたから、もう行く必要ないしな?」
抱いていた私の体をそっと引き離して顔を覗きこむと、翔吾は子供に言い聞かせるみたいにそう言った。
あの場所にはもう行くなと言われて、私は現実に引き戻される。
当初の目的を思い出して、思いきって翔吾に聞いてみることにした。
「あの……ね?
私……家出してきたんだ
舞さんの家に泊めてもらおうと思ってたんだけど、無理っぽいし……
だから……
翔吾のうちにしばらく置いてもらえないかな?
何でもするから……
お願いします!」
畳に額がくっつくくらいお辞儀をしてお願いすると、翔吾が返事をしてくれるのを待った。
「家出って!おまっ……何やってんだよ!?」
グイッと肩を掴まれて、無理矢理体を起こされると、怒ったように睨む翔吾の顔がそこにはあった。
きっと私が向こう側で居場所を見つけて、すっかり馴染んでいると思ってたんだろう。
驚きと焦りと怒りが混ざったような顔で私を見つめる。