夢の欠片
――やばい!


起こしちゃった……?


「ごっ、ごめん

なんか翔吾を畳に寝かして、私が布団を貸してもらってるのがなんだか申し訳なくて……」


タオルケットを口まで引き上げながらそう言うと、翔吾は頭を手で支えると、笑いながら私の方に顔を向ける。


「はははっ!気にすんなって。

畳で寝るのなんか慣れてるし

ガキの頃から友達の家に泊まりに行ったりしても、畳で寝てたし

逆にお前なんか女の子なんだから、布団以外で寝たことないだろ?」


こんなの何でもないというようにそう言って、翔吾は私を安心させてくれる。


「うん……まあそうだけど……」


「だから気にすんな?

それとも、ほんとはホームシックとかだったりして」


翔吾はククッと笑うと、からかうようにそう言った。


「そんなんじゃないもん!」


子供扱いされたことが悔しくて、私はムキになって答える。


翔吾はますますクスクス笑いながら「わかった、わかった」とあやすように言った。


それから急に思い出したように、私に問いかける。


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