もう、ひとりにしない。






その日の準備当番はあたしとソニーで、授業の後、片付けを二人でやっていた。

黙々と片付けをこなしているソニーは怒っているのがよくわかった。



、、、、理由はわかっていた。



失敗したことを怒っているのではなく、

「おい、おまえ。いい加減大概にしろよな。おまえの態度がチームに影響しているのがわかんねぇのかよ。」

そう、あたしの授業に向き合う姿勢に腹を立てているのだった。

「ごめんなさい。」

その言葉にイラッときたのか、

「おまえすぐ謝るのな。謝りゃいいってわけじゃねぇのわかってんだろ?そういうのがいちいちムカつくんだ。」

「そんなつもりない。」

「じゃあ、なんだってんだよ。チームに迷惑掛けて足引っ張ってどういうつもりなんだよ。」

なんで、、、。

「言っとくけどな、俺はおまえみたいに遊びで授業受けているわけじゃねぇんだよ。」

なんで、そこまで言われなきゃなんないの?

「俺は一日でも早く軍医になって、また戻らないといけないんだ。お前みたいなのかまっている暇、ねえんだよ!!」

そう言われた瞬間、あたしは彼の頬を引っぱたいていた。

怒りで荒くなった息のまま、

「人の気持ちも知らないで垂れ流しでものを言わないで!」

そう言って荷物を持って走って出て行ってしまった。





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