もう、ひとりにしない。
視界がぼやけてくる。
泣いちゃだめ!そう思っても、涙は言うことを聞いてくれない。
「お、エリー、もう帰りか?」
と向こうから声を掛けてきたヒューと一瞬目が合った。
「え?なんで、泣いて、」
そう問いかけるヒューを置いてあたしは走り去る。
ヒューが何か言っていた気がしたけど、足を止めたり出来なかった。
もうこれ以上知っている人に会いたくない。
こんなあたしを誰にも見せたくない。
もう今日はこのまま帰ってしまおう、そう思った矢先、誰かとぶつかってしまった。
泣いている顔を見られたくなくて俯いたまま謝り、そのまま走り去った。
後ろから何か叫ばれて呼ばれたけれどあたしはそのまま校舎の外へと飛び出した。