もう、ひとりにしない。








ソニーはつかつかとダニーの傍へ歩み寄り、


「今日のこと、言いふらされたくなかったら、付き合い方、考えるんだな。」


「っ!き、貴様っ!」


苦しい息の下、ダニーはソニーを見上げて叫んだ。


足元のダニーをしばらく見下ろしていたソニーは、チラリとあたしを見て、


「、、、、あいつは俺が送ってくから、お前、もう帰れ。」


と、ダニーに言い捨てて、あたしの方へ近づいてくる。


ダニーはまだ動けずに、地面に蹲っている。


壁に張り付いたようにしたままのあたしに、


「大丈夫か?」


と声を掛けた。


ちらりとあたしの首筋を見てちっ、と舌打ちをした。


目立ちそうだな、とも付け加えて。


上手く動けずにいるあたしの肩を抱き寄せるようにして、一緒に歩いてくれた。









< 154 / 163 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop