もう、ひとりにしない。

車で更に10分ぐらい走ったところに、集合住宅街があり、その一角の一軒家が自分の家だ。

けれど、わたしはその家を素通りして更に奥まった家の前で車を止めた。

この家は、わたしの父の友人の家、ターナー家の家族が住んでいる。

車から降りて、新聞屋が落としていった朝刊を拾い上げ、ポストボックスに何か入っていないか確認する。

見ると、昨日は取り忘れたらしくごそっと入ったままになっていた。
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