もう、ひとりにしない。


昔から彼の独特の雰囲気やオーラには軽くめまいさえおきそうなほど、あたしは彼を愛していた。

今も、そうだなんて、、、。

あたし、手が震えてないかしら?と自分の手をじっと見ている。

気にしているとますますひどくなりそうだったので、手をひざに置いた。

「!」

ちらっと、彼を見た。

彼はママと話をしている。

けれど、、、。

けれど、彼の左手はいまあたしがひざの上に置いた手を握り締めていた。

、、、、、やさしく、しかし、しっかりと。
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