もう、ひとりにしない。


でも、一抹の不安があったので、

「へんなことしない?しないって約束するなら、座る。」

彼はにやりと笑い、

「へんなことって?」

と聞いてくる。

あ、あたしに言わせるの?じゃあ、、、

「座らない。」

そう言ったら、彼が手を引いて、無理やり座らせた。

そのすぐ後には抱きすくめられて、口付けをしていた。

長い間、蓋をしたも同然だった想いが溢れてしまいそうで、そして溢れてしまったら、自分を止めることができなくなりそうで、慌てて唇を離した。

息も、体も熱くなりかけていた。
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