もう、ひとりにしない。
「さっきは、ごめんなさい。」
「ん?さっきって?」
煙草を吸いながら、見下ろす。
その瞳はまるで日本の初夏の頃の新緑のような色だ。
あたしの好きな色。
「、、、レストランで。」
思い返してばつの悪い顔でもしていたのかもしれない。
頭を小突かれた。
「気にしてない。ちょっとさ、驚かせようと思ってさ、おまえには言わないでおいてもらうよう、チーフに頼んだんだ。そっち経由でわかってしまうと感動の再会にならないだろ?」
と言いながら、いたずらな瞳が光る。
昔から、こういうことが大好きな人だった。
いたずら好き。