もう、ひとりにしない。


「いま、見てもいいか?銃創を」

そう言った彼は医師の目をしていた。

それにうなずいて答え、カーテンを閉め、室内の電気を付けた。

彼にワンピースのファスナーを開けてもらい、服を脱ぐ。

キャミソールとペチコートだけとなり、彼に銃創を見てもらった。

、、、、、あの時受けた傷は2つ。

左肩と、左わき腹だった。

彼の目は医師のそれとなり、銃創の痕を丹念に観察し始めた。

しばらくして、彼はほっと息をついて、次いで再びあたしを抱きしめた。
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