もう、ひとりにしない。


一連の言動に本当にびっくりしてしまい、彼を見つめ続けたままでいると、耳元で、

「これからはずっと一緒だろ?俺たち。」

そう言って、あたしの目を見つめる。

その視線はそうだろ?と強く聞き返しているようで、自然にあたしはうなずいた。

「そう、、、。ずっと一緒よね。」

知らず、彼の背中に腕を回して抱きしめた。

頭の上から、彼のため息が聞こえた。

「今夜、、、、いいか?」

そう彼の声が落ちてきた。

その声の中に艶めかしい色が感じられて、つまり、それは、そういうことをしたい、ということを言っている。

あたしも、早く彼を確かめたい、という気持ちが段々と芽生えてきていたところだったので、

「いいわ。」

そう言いながら、彼から離れ、駐車場へと向かった。
 
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