もう、ひとりにしない。
「ありがとう、うちの娘は気が利くね。」

「ポストにレターがいっぱいだったわよ?誰も取らないのね。」

バッグをソファに置いて、レターをリビングのローテーブルに置く。

「昨日は家族揃って、夜遅くまで外出していたからね、誰もそんなこと考えなかったなあ。」

なんて、言いながら今日はいつもより少し早い時間に朝食を摂っていた。

「あら、パパ。今日はいつもより早いのね。朝から公判があるの?」

そう、言うと、

「うん、始まる時間はいつも通りなのだが、少し早く行って、むこうでいくつか整理しないといけない案件があるんだ。」

そう言いながら、彼は腕時計を見た。
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