もう、ひとりにしない。
姉妹と楽しくおしゃべりをしているソニーを遠巻きに眺めながら、今日は早く帰りなさい、そう言う。
「どうして?」
アーレンとも楽しそうに話をしている彼を見ていると夜はまだ始まったばかり、という気がしてならない。
「さっき、二人で話し合っていくらか落ち着いたのでしょうけれど、夜はまた昼とはちがう雰囲気の中でお互いのことを話すことができるわ。」
あたしにそう話しかけるママの目は、多くの試練を乗り越えてきた女の目だった。
「昼に言えなかったことも、夜には言えるようになるものよ。もう一度お互いの心をきちんと開いてお互いを確認しなさい。」
カップを置いて、更に、
「そして、本当に二人で前に進むのよ。」
と、言ってにこりと笑ってあたしを見た。
、、、、そう、かもしれない。