もう、ひとりにしない。





「、、、、、何でまた、急にそんなこといいだすのかしらね。」

ため息まじりに応えると、

「俺、実は日本食大好きなんだよね。日本人が食べる家庭料理をまた食べてみたいと思ってさ。」

ああ、、、。

、、、、そういえば、昔そんなことを言っていたっけ。

あたしがなにかの折にご飯を作ってあげたときに。

あのときもあたしは日本食を作った。

コンチネンタルもチャイニーズもイタリアンもフレンチもそれはそれで大好きなんだけど、でも彼が一番喜んだのは日本食だった。

そうか、、、。

そうだったね、、、、。

「じゃあ、家で食べる食事は日本食にしようかしら?でもあたしあんまり凝ったもの、作れないよ?いい?」

「うん、いい。」

そう言ってひどく満足げにつぶやく。





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