勝手に好きでいさせて
土曜日
【side恋歌】
「あれ、伊久斗は?」
「あぁ、伊久斗は梓沙とお昼食べるみたいだよ」
「あぁ、そうなんだ・・・」
今日から伊久斗とは一緒に食べられないんだ。
ちょっと残念。
でも、彼女いるんだししょうがないっか・・・。
「一緒に食えないからってどんだけショックなんだよ」
「えっ・・・」
「顔に出てたぞ」
麻優に、そう言われた。
私そんなに顔にでてたのかな?
私、どんだけ伊久斗のことが好きなんだろう。
伊久斗のこと好きでも意味がないのに、バカみたい私。
「恋歌、明日は私たちの4人で遊べるんだし、落ち込まない!!」
「そうだね」
そうだよね、明日は私と悠と麻優、それから伊久斗の4人だけで遊べるんだもんね。
その後は、2人と他の話で盛り上がっていた。
でも、私はなにかがかけてしまったような気がした。
キーんコーンカーンコーン・・・
あれ、チャイムが鳴ったのに伊久斗が帰ってこない。
私は伊久斗と麻優と悠と同じクラス。
授業をサボることなんてほとんどなかったのに、どうしたんだろう?