勝手に好きでいさせて

【side伊久斗】

キーンコーンカーンコーン・・・

放課後になっちゃったな。

あれからずっと屋上で寝っ転がってただけだ。

結局、何もわからないままだ。

「ここにいたのか、伊久斗」

「麻優、どうしたんだ?」

「いや、それは俺のセリフだろ。めずらしいなお前が午後の授業全部サボるなんて。何があったんだ?朝から変だぞ?」

1人で考えてるより、麻優にでも相談した方がいいっか。



「というわけなんだけど・・・」

「それは大変だな。てか、彼女欲しいからって何も考えずにokするお前が悪いだろう」

「だよな~・・・。俺ってバカだな~」

~♪~♪・・・

“伊久斗、午後から教室戻ってこなかったけど、どうしたの?
 何かあった?”

ーパタンッ

「恋歌からだろ?返信しないのか?」

「あぁ、あとでする」

「それで、お前どうするんだよ。梓沙とは昨日付き合い始めたばっかりだろう?」

そうなんだよな。

俺、まだ2日目なんだよな。

「まぁ、でももう梓沙はなんとなく気づいてるみたいだけどな」

「それなら、話はすんなりいくんじゃねぇの?」

「そうだけどさ・・・。2日で別れ告げる男って最低じゃねぇ?」

「その前に、好きでもねぇのに付き合ってるお前が最低」

「それ以前の問題だったか・・・。で、どうすればいい?」

「それはお前が考えて出すことだろう!」

「だよな」

「まぁ、とにかく明日はそういうこと考えずに楽しもうぜ!!」

「あぁ」





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