勝手に好きでいさせて
【side伊久斗】
はぁ~。
今日からどんな顔して恋歌にあえばいいんだ?
いや、そんなことよりも梓沙とのことだよな。
朝、迎えに行って話すか・・・。
善は急げって言うしな。
でも、3日目でフルっておれ、やっぱり最低な男だな。
でも、自分の気持ちに気づいた今は、早く恋歌に気持ちを伝えたくてしょうがないんだ。
しかも、恋歌はかわいくて異性から結構の人気があって誰かにとられてしまいそうで怖いんだ。
“今日、迎えに行っていいか?話がある”
俺は、学校へ行く準備をしながらメールを待った。
~♪~♪
“伊久斗くんが迎えに来てくれるなんて嬉しい!!待ってるね♪”
嬉しいって言われると言いにくくなるな・・・。
「あっ、伊久斗くんおはよう」
「おはよ」
俺が梓沙の家に行くとちょうど梓沙が家から出てきた。
「別に出てこなくて良かったのに」
「いや、伊久斗くんにむかえに来てもらえると思うと嬉しくなっちゃって」
そんなこと言われるとさらに切り出しにくくなる・・・。
「あのさ、伊久斗くん」
「うん?」
「私、実はお兄ちゃんのことが好きなんだ」
「っ!?」
「いきなりこんなこと言われてもビックリするよね。・・・・・・・伊久斗くん、学校遅れてもいい?」
「あぁ、別にいいよ」
梓沙が話の続きをゆっくりするということで近くの公園のベンチに座った。
「さっき言った通り私お兄ちゃんのことが好きなんだ」
ベンチに座ってすぐに梓沙が話し始めた。
「私ね、小さい頃から体が弱いの。今でも体調崩すことが多いんだけどね」
そんなことも俺は知らなかった。