勝手に好きでいさせて
第1章
好きという気持ち
【side恋歌】
「今日の数学の時間、マジおもしろかったよな。」
そう言って笑う伊久斗。
でも、笑いかけてる相手は私じゃない。
「伊久斗、新しい彼女できたんだ。」
「そう、みたいいだね。また、私たちの学年のカップル増えたね。」
「これで、10組目か~。あぁ~、私も彼氏ほしいな。」
「悠羽は、美人さんだからすぐにできるよ。」
神崎 悠羽(かんざき ゆう)。
悠羽は、高校に入学してみんなの輪に入れなかった私に1番最初に話しかけてくれた親友。