勝手に好きでいさせて
「伊久斗くん、お昼食べに行こう」
「おう、梓沙、行くか」
あれ、気がつかないうちに午前中の授業終わってたんだな。
「あっ、そうだ伊久斗くん。私、今日は委員会あるから先に帰ってていいよ」
「いや、待ってるよ」
「えっ、いいの?」
「あぁ」
「じゃあ、伊久斗くん教室で待ってて」
「うん、わかった」
「あっ、もう教室戻ろっか」
「そうだな」
キーンコーンカーンコーン・・・・
よっしゃー、今日の授業全部終わった!!
疲れた~。
梓沙、何時までかかるんだろうな。
今は、教室に誰もいなくなったし、寝てるか。
ーガラッ
寝ようとした瞬間、教室の扉が開いた。
「あれ、伊久斗・・・」
「恋歌、なんでお前いんの?」
「いや、麻優が委員会みたいだから待ってようと・・・」
そう言うと、恋歌は俺の前の席に座った。
「なぁ、恋歌。お前、麻優のことが好きなの?」
「えっ、なんでそんなこと聞くの?」
「今、質問したの俺。いいから答えろよ。」
俺は自分の席を立ち、恋歌を壁に追いやった。
「ねぇ、なんでおこ・・・んん・・伊久斗・・やめ、て・・・」
俺は、恋歌の手を壁に押し付け、無理やりキスをした。
「なぁ、答えろよ。麻優のこと本気で好きなの?」
「ねぇ、伊久斗、どうしたの?」
「うるっせぇ!!俺の質問に答えろよ」
ーガラッ
「おい、伊久斗!!てめぇ、恋歌に何してんだ!!」
ーガタン
麻優はそう言って、俺のことを殴った。