勝手に好きでいさせて
告白
「恋歌~おはよう~」
「悠、おはよう。なんか朝からテンション高いね。何かいいことでもあったの?」
「あのね・・・私、麻優と付き合うことになったの」
「へぇ~・・・えっ!!」
今、悠は麻優って言ったよね。
ていうか、付き合うって!!
「悠、どういうこと?最初っから説明して」
「あのね・・・」
キーンコーンカーンコーン・・・・
悠がしゃべろうとした瞬間に授業の始まりを知らせるチャイムが鳴った。
「あっ、チャイム鳴っちゃった。昼休みにゆっくり話すね」
「うん・・・」
私は悠と麻優の関係が気になって午前中の授業をほとんど聞いていなかった。
そして昼休みになったので私と悠は屋上に行った。
「それで悠、どういうことなの?」
「あのね、私・・・前から麻優のことが好きだったの」
えっ、そうだったんだ。
私、悠と一緒にいたはずなのに知らなかった。
「ごめんね、悠・・・」
「謝らないでよ、恋歌」
私と麻優は1日だけ付き合った。
悠には私たちのことを全部話してあった。
「正直、ショックだったよ。麻優が恋歌のことを好きだったことは・・・でもさ、それでも私は麻優のことが好きなんだ。だからね、昨日の放課後、麻優に告白したんだ。そしたらね、麻優が『少し時間がかかるかもしれないけど、絶対に悠を好きになる』って断言してくれたんだ。それで、私たち付き合うことにしたんだ」
「よかったね、悠」
「うん、恋歌も早く伊久斗とうまくやりなよ」
「うん、ありがとう」
私たちはその後、伊久斗と麻優の話をして昼休み過ごした。