勝手に好きでいさせて

あんな辛い思いを他の女の子たちにも・・・。

最低な男だ。

「あっ、でも恋歌先輩のことを襲った奴らを警察に連れて行ったのは俺だよ~」

どういうこと?

実夜琵くんの友達なんだよね・・・。

「あいつらさ、恋歌先輩のことさしちゃったよね」

そう言って、実夜琵くんは私のブラウスをめくった。

「そう、これ」

「やめて!!」

私は実夜琵くんの手を振り払った。

「俺さ、失敗した奴らは嫌いなんだよね~。だからあいつらは罰として警察行き」

「なんなのあんた。バッカみたい」

「まぁ、そんなことどうでもいいよ」

「えっ?」

「それより俺と付き合え」

「なんであんたなんかと」

「そんなこと言える立場じゃないでしょ~。俺は恋歌先輩の秘密を知ってるんだよ~」

そうだ。

実夜琵くんは私の弱みを握っている。

私はこの人から逃げられないんだ・・・。

「バラされたくないでしょ。まぁ、バラしても楽しいかもね」

実夜琵くんはそう言って笑っている。

本当に最悪な男。

でも、私に選択権はない。

実夜琵くんは私が断れないことを知っていて、わざと私に言わせるようにしている。

「わかった」

「じゃあ、恋歌先輩は今日から俺のものだから。それと今日話したことを友達とかに相談したら恋歌先輩の秘密バラすから」

そう言って実夜琵くんは校舎の方へ戻って行った。

「うぅ・・・なんで・・うぅぅぅ」

私はもう泣くしかなかった。

ージャリッ

あれ、なんで?
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