True Azure
【楓花】
遊愛は時々休憩をとらなくちゃいけない。
それは…遊愛ががんだから。
それは分かってるの。
でも…キスまでする?
蒼空君、殺すよ?
私の大切な遊愛に、彼氏でもないあんたが手ぇ出していいと思ってんの?
今までも何回かこんなことはあった。
その度に言い合いしてきた、けど…
今回は蒼空君の言葉に驚きを隠せなかった。
蒼空君は…遊愛を患者としてしか見てないんじゃないかって、思ってたから。
遊愛は多分蒼空君が好きだから、これ以上思わせぶりな態度はとらないで欲しいって思ってたの。
でもそれは…私の勘違いだったのね。
「いや、絶対だよ。遊愛は僕を愛すんだ。そして僕も、遊愛を愛すよ。」
そう、蒼空君は真剣な顔で言ったもの。
遊愛…よかったわね。
私、蒼空君なら遊愛を幸せにしてくれると信じてるわ。