True Azure
【楽side】
―――チュっ
「こっちの好きだ、バカ!」
俺の幼なじみは随分大胆になったみたいだ。
昔はこんなことしなかったのにな…。
ヒヨの気持ちには気づいてたんだけど、ごめんな?
ヒヨは家族みたいな感じで、恋愛対象には見れねぇ…。
「ヒヨは…さ、家族みたいな感じで」
「うん、わかってる。何年一緒にいると思ってるのよ?それくらいわかるから…。でも、絶対諦めないよ?今までみたいに見守るだけなんてもう出来ない!楽を誘惑してやるもん!」
「えっ…でも俺は」
「遊愛が好き、でしょ?」
「えと…うん、あの笑顔に一目惚れした」
「うん、そうだと思った。だから私は告白したの!」
「協力…なんてしてくれるはずねぇよな。」
「当たり前じゃない♪それどころか邪魔するわよ♪それに、遊愛には彼氏がいるしね?」
「そうだよな~“蒼空”とか言ったか?」
「調べるの?」
「あぁ…とりあえず、理事長に聞いてみるかな。同じ学校の可能性が高いし。」
「楽、1つ言っておくけど…犯罪だからね?」
「分かってるよ。でも…」
「はいはい。…私に大人しく誘惑されなさいよね!」
「…ヒヨだしな~」
「何よそれ!絶対誘惑してみせるんだからー!!」
ヒヨってやっぱ変わったな。
ま、とりあえず理事長に電話すっか!
生徒への口止めも頼まねぇとだしな!