True Azure
そのあと、とりあえず見知らぬ男子の言うとおりにして咳はとまった。
「落ち着いた?」
「…うん」
「親父に名前だけでも聞いといてよかったよ。すぐ見つけられたしね?」
「親父って…誰?」
「神崎総合病院の院長だよ。」
「あ~~~…ってえっ!?じゃああんたが息子!?」
「親父なんか言ってた?」
「もし息子が病気だとして、あたしみたいに親に隠してたらやだって言ってたよ。」
「僕はそんなことしないよ。」
「…まぁ普通はそうだよね。」
っていうか、院長に聞いたってことは
全部知ってるんだよね?
私の病気のことも…
家族のことも。
「遊愛」
「…えっ!あたし!?」
「君しかいないでしょ」
「うぅ~その通りです…」
いきなり“遊愛”なんて
呼び捨てしたりするからぁ~
びっくりしたじゃん!