紅蓮の鬼外伝


妙に重たい体を起こして、縁側に行く。


なんとなく、空が見たい。


こんな気持ちになったのはいつ以来だろう。


ここ最近、それどころじゃなかったから。


「…っごほっ」


ほら、また咳だ。


「…ごほっごほゴホ」


俺は手で口を覆って咳き込む。



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