tell a lie





「は、はじめまして。」
「はじめまして。」





知らない子だったがその子と喋っていたれいかとは顔馴染みだったので話しかけてみた。





「名前は?」
「真咲。…です。貴女は?」
「りおです。よろしくね。」





これが真咲と初めてした会話だった。
ぎこちない自己紹介のやり取りを見ていたれいかは痺れを切らしたのか爆笑していた。





「ちょっと、なんで笑ってんのよ。だってなんか恥ずかしいじゃん。ねぇ、真咲さん。?」
「真咲さんだって。」
と、お腹を抱えて笑うれいか。
それを見た真咲さんは苦笑い。





「じゃあ、なんて呼べばいいかな?」
あたしは真咲さんに同意を求めようとまた後ろを向き机に置いてあったプリントに目をやった。





「え、真咲さんも越乃っていうの?一緒だ。」
生まれて初めて同じクラスで同姓の人にあってあたしは軽い感動に浸っていた。





「うん。」
素っ気ない返事。
「なんか冷たくない?」
構ってちゃんのあたしは必死に真咲さんに話しかけた。





「りおにゃんはさ、あたしにどうしてほしいんや。」
「えっ。」





内容よりも真咲さんがりおにゃんと呼んだことにびっくりした。





「なんでその呼び方知ってるの?あたしのあだ名。」
「大和っちが言ってたもん。もう一人の越乃はりおにゃんって。」
どうやら元クラスメイトがあたしのことを話していたらしい。





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