モカブラウンの鍵【完結】
テーブルの上にある伝票を持って、佐伯さんたちが座っていたテーブルへ行く。
佐伯さんはテーブルの中心を眺めていた。
複雑な心境なんだろう。
「杉山」
「佐伯さん、行きますか」
「うん」
会計を済ませて、車に戻った。
「これからどうします? 昼でも食べます? その前にどこかに行きますか?」
「ここの近くによく行く雑貨屋さんがあるんだ。ちょっと行ってもいい?」
「わかりました。ナビお願いします」
俺たちはカフェでのことは特に話さなかった。
佐伯さんの顔はすっきりしていて、もうこのことは大丈夫だと思ったから。
車の中では昨日、一緒に見た映画のことや仕事のことを話していた。
「杉山、ここ。どうする? 杉山は車の中で待ってる?」
「どうしてですか? 俺も一緒に行きますよ」
「男の人って、こういうところ退屈じゃない?」
「いや、ジュエリー・ショップのデザインをやって、女性が興味を持つものも少しは知っておくべきだなと実感したんで。
それに男1人で入るのには、ちょっと勇気がいるんで、佐伯さんの買い物に託(かこつ)けて行きたんですけど」
「そう。じゃあ、一緒に入ろう」
佐伯さんはテーブルの中心を眺めていた。
複雑な心境なんだろう。
「杉山」
「佐伯さん、行きますか」
「うん」
会計を済ませて、車に戻った。
「これからどうします? 昼でも食べます? その前にどこかに行きますか?」
「ここの近くによく行く雑貨屋さんがあるんだ。ちょっと行ってもいい?」
「わかりました。ナビお願いします」
俺たちはカフェでのことは特に話さなかった。
佐伯さんの顔はすっきりしていて、もうこのことは大丈夫だと思ったから。
車の中では昨日、一緒に見た映画のことや仕事のことを話していた。
「杉山、ここ。どうする? 杉山は車の中で待ってる?」
「どうしてですか? 俺も一緒に行きますよ」
「男の人って、こういうところ退屈じゃない?」
「いや、ジュエリー・ショップのデザインをやって、女性が興味を持つものも少しは知っておくべきだなと実感したんで。
それに男1人で入るのには、ちょっと勇気がいるんで、佐伯さんの買い物に託(かこつ)けて行きたんですけど」
「そう。じゃあ、一緒に入ろう」