モカブラウンの鍵【完結】
テーブルの上に並べらたカレーライスとサラダを食べながら、お互いの仕事の話をしていた。
「そっか。シルバー・ラボの社長って、そんなに手ごわいんだ」
「ああ。ただ、俺の手をよく見てるんだよ。なんでだろう?」
奈央美は俺の左手を掴み、手を眺め始めた。
「なんだろうね。私は涼太の手は好きだけど。それは恋人だからってのもあるし」
「ううん。俺も謎。それがわかったら、契約の糸口につながるかもとは思うんだけどさ」
「そうだね。ちょっとしたきっかけで契約がうまく行くことってあるもんね」
奈央美から手を離し、またカレーを食べ始める。
「奈央美の方はどう?」
「うん。中野先輩といろいろなフレンチレストランとかリサーチかけてるの。古民家の良さとレストランとしての重厚感を出そうとしているんだけど、一歩間違えるとケバい感じにもなるから。それが難しくて」
「そうだな。元々あるものの良さを活かすって難しいよな。俺もペンションを自然の中に溶け込ませるデザインを考えるのが難しかった」
何でもないように話していても『中野』という言葉を聞くだけで気分が悪くなる。
「そっか。シルバー・ラボの社長って、そんなに手ごわいんだ」
「ああ。ただ、俺の手をよく見てるんだよ。なんでだろう?」
奈央美は俺の左手を掴み、手を眺め始めた。
「なんだろうね。私は涼太の手は好きだけど。それは恋人だからってのもあるし」
「ううん。俺も謎。それがわかったら、契約の糸口につながるかもとは思うんだけどさ」
「そうだね。ちょっとしたきっかけで契約がうまく行くことってあるもんね」
奈央美から手を離し、またカレーを食べ始める。
「奈央美の方はどう?」
「うん。中野先輩といろいろなフレンチレストランとかリサーチかけてるの。古民家の良さとレストランとしての重厚感を出そうとしているんだけど、一歩間違えるとケバい感じにもなるから。それが難しくて」
「そうだな。元々あるものの良さを活かすって難しいよな。俺もペンションを自然の中に溶け込ませるデザインを考えるのが難しかった」
何でもないように話していても『中野』という言葉を聞くだけで気分が悪くなる。