モカブラウンの鍵【完結】
12月の10日も過ぎ、どこもかしこもクリスマスムードが全開だ。

奈央美とは気がつけば2カ月も話していない。

俺は振られることも覚悟で決めたことがあった。


休日、人が賑わう街で、小さな雑貨屋に入る。

ポケットからテディベアのキーホルダーを出す。


最近はテディベアの顔を見るたび、泣いているような気がして堪らなかった。


ネットでたまたま、このテディベアはシリーズもので、他にもたくさんの種類の動物がいることを知った。


壁に掛けられているキーホルダーの中から同じテディベアを見つける。

その横に並んでいるシリーズの中からお目当てのキーホルダーを手に取った。

レジでこのキーホルダーを買うのが、かなり恥ずかしい。

大学生くらいの若い女の子がレジを担当していて、絶対に心の中で笑われている気がした。


それから必要なものを買い揃えて、マンションへ帰った。

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