モカブラウンの鍵【完結】
今日は『natural jewelry』とのデザイン会議。
佐伯さんとまとめた企画を俺が伝える。
佐伯さんに「プレゼンは杉山やりなさい。このデザインは杉山が考えたものだし"男性が気軽に入れる"というコンセプトなんだから、男性が説明したほうが効果的だし、説得力も出るわ」と言われた。
言われた瞬間、内心、うろたえた。
でも、佐伯さんが言っていることは納得できた。
コンセプトからして男が説明した方がいいのは当たり前だ。
「はじめまして。『natural jewelry』の企画の中原 美月です。よろしくお願いします」
中原さんは細く長い指で、右手人差しには乳白の石が付いた指輪をしていた。
長い黒髪を後ろで束ね、背筋を伸ばし、ブルーグレーのスーツが似合っている。
「はじめまして。『ARAI DESIGN』の佐伯です。よろしくお願いします」
佐伯さんと中原さんの名刺交換が終わる。
「はじめまして。杉山です。どうぞよろしくお願いします」と言い、名刺を差し出した。
「よろしくお願いします」
中原さんは俺の顔を見ると少し笑った。
笑った顔、かわいい。
小さい子が見つけた花を摘んで見せてくれたような、そんな無邪気な笑顔だった。
「どうぞ、お座りください」
俺と佐伯さんは軽く会釈をしてから、イスに座った。
佐伯さんとまとめた企画を俺が伝える。
佐伯さんに「プレゼンは杉山やりなさい。このデザインは杉山が考えたものだし"男性が気軽に入れる"というコンセプトなんだから、男性が説明したほうが効果的だし、説得力も出るわ」と言われた。
言われた瞬間、内心、うろたえた。
でも、佐伯さんが言っていることは納得できた。
コンセプトからして男が説明した方がいいのは当たり前だ。
「はじめまして。『natural jewelry』の企画の中原 美月です。よろしくお願いします」
中原さんは細く長い指で、右手人差しには乳白の石が付いた指輪をしていた。
長い黒髪を後ろで束ね、背筋を伸ばし、ブルーグレーのスーツが似合っている。
「はじめまして。『ARAI DESIGN』の佐伯です。よろしくお願いします」
佐伯さんと中原さんの名刺交換が終わる。
「はじめまして。杉山です。どうぞよろしくお願いします」と言い、名刺を差し出した。
「よろしくお願いします」
中原さんは俺の顔を見ると少し笑った。
笑った顔、かわいい。
小さい子が見つけた花を摘んで見せてくれたような、そんな無邪気な笑顔だった。
「どうぞ、お座りください」
俺と佐伯さんは軽く会釈をしてから、イスに座った。