モカブラウンの鍵【完結】
キッチンへ行き、佐伯さんの言葉に甘えて、冷蔵庫を開ける。

料理好きとあって、食材がタッパやフリーザーバックを使って奇麗に整理整頓されていた。

冷蔵庫のドアポケットにはコーヒー牛乳のペットボトルが入っている。

コーヒー牛乳と冷凍庫から氷を取り出した。

シンク下のキャビネットを開けて、適当なボウルを出し、その中に氷を入れる。


ボウルの中からは冷気が漂う。

それはさっきの光景を見た瞬間、背中に流れた感覚と似ていた。

冷気を消すかのように水道の蛇口を捻り、水をボウルの半分になるくらいまで入れる。


食器棚からマグカップ取り出し、コーヒー牛乳を注ぐ。

マグカップを電子レンジに入れてスタートボタンを押した。


あとでタオルどこにあるか聞こう。

口の中、切れてないかな?


頭の中では、佐伯さんの鳴き声や悲鳴が響いて、ガンガンする。

< 86 / 300 >

この作品をシェア

pagetop