君の笑顔が
「なんか言えよ!!」
短気なやつ。
俺はそんな会話より、ユキの方に頭が一杯だった。
「…私別につきあった気ないけど?被害妄想じゃない?てか、あなただれ?」
あー。
男の被害妄想かよ。
てか女も冷めてんなぁ。
…。
あれ?この声…どっかで…。
俺はその2人の方に振り返った。
「ユキ!!てめぇふざけてんじゃねぇぞ!」
やっぱそうだよな。
ユキがいた。
男が今にも殴りかかりそうになっていた。
ここ、あんまり人が通らないから危険だ。
「てめぇ!」
男が殴ろうとしたとき、俺がユキを引き寄せ、男の拳を手のひらで受け止めた。
「だれだてめぇ」
ユキは目を見開いて驚いていた。
「女の子に手をあげない方がいいと思うよ?」
「はぁ?自分の女になにしようが関係ねぇだろ?」
この男、女をなめてんだろ?
「じゃあ俺の女に手出さないでくれる?」
「はぁ?」
ユキも男も俺の発言に驚いたみたいで。