魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
女性陣は目下――夜の話に沸いていた。
特にラスはドラちゃんとグラースの話が聞きたいらしく、根掘り葉掘り聞いてはわからない単語が出て来るとそれを口に乗せて質問。
「ねえ、それってどういう意味?」
「魔王に直接聞いてみたらいい」
「聞いたらコーは絶対実践しちゃうから駄目。でも…ドラちゃんかあ。いっつも真っ黒なドラゴンの姿だからまさか…グラースと…きゃっ」
ラスとティアラとグラースの3人はそれぞれネグリジェ姿に着替えてベッドの中でごそごそ。
まだ妊娠を経験していないティアラは大きくなりつつあるグラースの腹に何度も触れて問うてみる。
「卵じゃないのよね?ちゃんと人を産むのよね?」
「恐らくそのはずだ。この子が産まれたら強い子に鍛えてルゥや産まれてくる子やお前の子も守ってやる」
「女の子だったらどうするの?ルゥと仲良くなって結婚とかしちゃうかも」
ラスの夢が膨らむ。
きっとコハクのようにかっこいい男になるであろうルゥとグラースの子が親友もしくは恋仲になって結婚。
勇者は意外と身近にいるのだと身を持って知っているので、いずれ産まれるであろうリロイとティアラの子やグラースの子と一緒に成長して旅もしたりして友情を深めていくのだ。
ルゥにはもちろん勇者の素質があると思っているし、グラースの子が男の子であれば親友に――女の子であれば…
「えへへ、想像だけど楽しいねえ。リロイもコーも勇者様だったんだから、グラースの赤ちゃんが男の子だったら勇者様の素質があるかも」
「勇者だらけでなんだか有難みがないな」
今回ラスにはほとんどつわりがない。
少しつらい経験をして塞ぎ込んだ時期があったので、コハクがいつにも増して過剰にべったりしたり外に出ようとすると必ずついて来るようになったが、うざいと言うのはやめることにした。
自分も苦しんだが、コハクも苦しんだだろうから。
「私もリロイのような勇者様のママになりたいな」
「すぐなれるよ。ねえねえ、それでリロイってどうなの?」
わくわく、わくわく。
興味津々のラスにいつもは固い口がつい緩くなってしまったティアラは、きゃあきゃあと声を上げて恥ずかしがりながらも興奮するラスと旦那たちのあれこれを話して盛り上がった。
特にラスはドラちゃんとグラースの話が聞きたいらしく、根掘り葉掘り聞いてはわからない単語が出て来るとそれを口に乗せて質問。
「ねえ、それってどういう意味?」
「魔王に直接聞いてみたらいい」
「聞いたらコーは絶対実践しちゃうから駄目。でも…ドラちゃんかあ。いっつも真っ黒なドラゴンの姿だからまさか…グラースと…きゃっ」
ラスとティアラとグラースの3人はそれぞれネグリジェ姿に着替えてベッドの中でごそごそ。
まだ妊娠を経験していないティアラは大きくなりつつあるグラースの腹に何度も触れて問うてみる。
「卵じゃないのよね?ちゃんと人を産むのよね?」
「恐らくそのはずだ。この子が産まれたら強い子に鍛えてルゥや産まれてくる子やお前の子も守ってやる」
「女の子だったらどうするの?ルゥと仲良くなって結婚とかしちゃうかも」
ラスの夢が膨らむ。
きっとコハクのようにかっこいい男になるであろうルゥとグラースの子が親友もしくは恋仲になって結婚。
勇者は意外と身近にいるのだと身を持って知っているので、いずれ産まれるであろうリロイとティアラの子やグラースの子と一緒に成長して旅もしたりして友情を深めていくのだ。
ルゥにはもちろん勇者の素質があると思っているし、グラースの子が男の子であれば親友に――女の子であれば…
「えへへ、想像だけど楽しいねえ。リロイもコーも勇者様だったんだから、グラースの赤ちゃんが男の子だったら勇者様の素質があるかも」
「勇者だらけでなんだか有難みがないな」
今回ラスにはほとんどつわりがない。
少しつらい経験をして塞ぎ込んだ時期があったので、コハクがいつにも増して過剰にべったりしたり外に出ようとすると必ずついて来るようになったが、うざいと言うのはやめることにした。
自分も苦しんだが、コハクも苦しんだだろうから。
「私もリロイのような勇者様のママになりたいな」
「すぐなれるよ。ねえねえ、それでリロイってどうなの?」
わくわく、わくわく。
興味津々のラスにいつもは固い口がつい緩くなってしまったティアラは、きゃあきゃあと声を上げて恥ずかしがりながらも興奮するラスと旦那たちのあれこれを話して盛り上がった。