魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
ユニコーンにじっと横目で見られつつ、ラスの傍に座ることを許されたコハクはふかふかの草の上に寝転んでラスの膝枕にあやかった。
「コー、ベルルの赤ちゃん可愛かったね。指をおしゃぶりしてて…将来ベルルみたいに綺麗になるのかな」
「妖精は大抵綺麗だからな。でもチビの方が天使ちゃんで妖精みたいだぞー」
「ベルルはもう一緒に居てくれないんでしょ?ねえコー、説得してよ。これからも一緒に居たいのに」
「旦那が人間嫌いみたいだし無理だろ。妖精は妖精の世界で生きていくのが一番いいんだ。諦めた方がいいぜ」
出会った当初はベルルに嫌われていたが、今は大の親友だと思っているラスが悲しそうな表情になると、ユニコーンがラスの肩に鼻面を寄せて頬ずりをした。
そうなると負けてはいられないコハクもラスの掌にちゅっとキスをして関心を引くと、続いてラスの腹にもキスをした。
「俺たちの子供が大きくなったらまた会いに来ればいいし。今回は馬車で来たけど魔法でならこんなとこ一瞬で来れるし。一生の別れじゃねえんだぞ、俺たちは不死なんだからさ」
「コー…優しいね。知ってたけどルゥが産まれてまた優しくなったよね。ありがと、コー」
「2人目が産まれたらもっと親馬鹿になる自信あるし。もし女の子だったら超親馬鹿になるし。ああどうしよう、チビみたいな女の子が産まれたら俺家から一歩も出ねえ!」
悶えまくって身を捩っているコハクを冷たい目で見ていたユニコーンがぴくりと顔を上げた。
ラスもユニコーンが見ている元来た方を見ると、大泣きしているルゥを困り顔で抱っこしているティアラを見つけて声をかける。
「ルゥがあなたを恋しがって泣いちゃったの」
「ごめんねティアラありがとう。ルゥちゃんおいで、お馬さんが居るよ」
「わああああん!まー、まー!」
ユニコーンが警戒して鼻を鳴らしたので遠くでティアラが立ち止まると、腕から下ろしてもらったルゥが泣きつつよちよち歩いてユニコーンの前まで来ると、先端が鋭く尖っている長い角をきゅっと握った。
「おいルゥ、危ねえぞ」
「ほら、お馬さん綺麗だね。ちょっと触らせてもらおうね」
ラスが優しく声をかけると、ユニコーンが頭を下げて触りやすい態勢になってくれて、ルゥが大きな歓声を上げた。
「コー、ベルルの赤ちゃん可愛かったね。指をおしゃぶりしてて…将来ベルルみたいに綺麗になるのかな」
「妖精は大抵綺麗だからな。でもチビの方が天使ちゃんで妖精みたいだぞー」
「ベルルはもう一緒に居てくれないんでしょ?ねえコー、説得してよ。これからも一緒に居たいのに」
「旦那が人間嫌いみたいだし無理だろ。妖精は妖精の世界で生きていくのが一番いいんだ。諦めた方がいいぜ」
出会った当初はベルルに嫌われていたが、今は大の親友だと思っているラスが悲しそうな表情になると、ユニコーンがラスの肩に鼻面を寄せて頬ずりをした。
そうなると負けてはいられないコハクもラスの掌にちゅっとキスをして関心を引くと、続いてラスの腹にもキスをした。
「俺たちの子供が大きくなったらまた会いに来ればいいし。今回は馬車で来たけど魔法でならこんなとこ一瞬で来れるし。一生の別れじゃねえんだぞ、俺たちは不死なんだからさ」
「コー…優しいね。知ってたけどルゥが産まれてまた優しくなったよね。ありがと、コー」
「2人目が産まれたらもっと親馬鹿になる自信あるし。もし女の子だったら超親馬鹿になるし。ああどうしよう、チビみたいな女の子が産まれたら俺家から一歩も出ねえ!」
悶えまくって身を捩っているコハクを冷たい目で見ていたユニコーンがぴくりと顔を上げた。
ラスもユニコーンが見ている元来た方を見ると、大泣きしているルゥを困り顔で抱っこしているティアラを見つけて声をかける。
「ルゥがあなたを恋しがって泣いちゃったの」
「ごめんねティアラありがとう。ルゥちゃんおいで、お馬さんが居るよ」
「わああああん!まー、まー!」
ユニコーンが警戒して鼻を鳴らしたので遠くでティアラが立ち止まると、腕から下ろしてもらったルゥが泣きつつよちよち歩いてユニコーンの前まで来ると、先端が鋭く尖っている長い角をきゅっと握った。
「おいルゥ、危ねえぞ」
「ほら、お馬さん綺麗だね。ちょっと触らせてもらおうね」
ラスが優しく声をかけると、ユニコーンが頭を下げて触りやすい態勢になってくれて、ルゥが大きな歓声を上げた。