魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
コハクはラスがルゥと一緒に歩いている後ろ姿を見ていた。
そろそろもうひとり、産まれてくる。
ラスの身体は相変わらず細くて、妊娠してもしていない時とほとんど体重が変わらないような有様だったのだが、ルゥはちゃんと無事に産まれてきた。
コハクとしてはもうちょっとラスに太ってもらった方が安全だし、もっと沢山子供を産んでもらう予定なので、ついつい手が伸びてラスのお尻をぺろんと触ってしまった。
「きゃんっ!コー?いきなり何なのっ?」
「いや~、可愛いお尻だなーと思って。チビもうちょっと太れって。結構食ってると思うけどなんで体積増えねんだよ」
「ちゃんと食べてるよ?どうしてお肉がつかないんだろ」
「全部む…胸になってるんじゃ……」
元々大きなラスの胸は妊娠後期に入ってからさらに大きくなった。
胸が小さくてもラス溺愛の魔王は今のラスももっと大好きで、何かと言っては抱っこしたり抱きしめたりで触ってやろうと頑張っていた。
「ほらチビ階段だから抱っこしますよー。よいしょー!」
ルゥは最近階段の上り下りにハマっていて、顔を真っ赤にしながら一段一段自分で行くようになっていた。
例えこけたとしても密かに魔法でルゥを守っていることは秘密なわけで、ラスを抱っこして階段を上がりきるとふたりで階段に座ってルゥを待った。
「なあ、チビは男の子だと思う?女の子だと思う?」
「うんとねえ、グラースのとこも男の子だし、ルゥちゃんも男の子だし…女の子が産まれたらふたりに守ってもらえそうだよね」
「だろ!?絶対チビ似だろうし大きくなったらヤロウ共に狙われるだろうから今のうちからルゥとグラースんとこのガキに騎士道精神叩き込まねえとな!」
「だったらリロイがいい先生になるんじゃないかなあ?」
「じゃあ小僧を派遣すっか。あー楽しみだなあー、とりあえず男でも女でも健康に産まれてきてくれれば…」
ラスの腹を大きな手が愛しげに撫でる。
ようやく階段を上がりきったルゥがコハクを真似して腹を撫でると、ラスは満面の笑みでふたりの頬にキスをして感謝した。
そろそろもうひとり、産まれてくる。
ラスの身体は相変わらず細くて、妊娠してもしていない時とほとんど体重が変わらないような有様だったのだが、ルゥはちゃんと無事に産まれてきた。
コハクとしてはもうちょっとラスに太ってもらった方が安全だし、もっと沢山子供を産んでもらう予定なので、ついつい手が伸びてラスのお尻をぺろんと触ってしまった。
「きゃんっ!コー?いきなり何なのっ?」
「いや~、可愛いお尻だなーと思って。チビもうちょっと太れって。結構食ってると思うけどなんで体積増えねんだよ」
「ちゃんと食べてるよ?どうしてお肉がつかないんだろ」
「全部む…胸になってるんじゃ……」
元々大きなラスの胸は妊娠後期に入ってからさらに大きくなった。
胸が小さくてもラス溺愛の魔王は今のラスももっと大好きで、何かと言っては抱っこしたり抱きしめたりで触ってやろうと頑張っていた。
「ほらチビ階段だから抱っこしますよー。よいしょー!」
ルゥは最近階段の上り下りにハマっていて、顔を真っ赤にしながら一段一段自分で行くようになっていた。
例えこけたとしても密かに魔法でルゥを守っていることは秘密なわけで、ラスを抱っこして階段を上がりきるとふたりで階段に座ってルゥを待った。
「なあ、チビは男の子だと思う?女の子だと思う?」
「うんとねえ、グラースのとこも男の子だし、ルゥちゃんも男の子だし…女の子が産まれたらふたりに守ってもらえそうだよね」
「だろ!?絶対チビ似だろうし大きくなったらヤロウ共に狙われるだろうから今のうちからルゥとグラースんとこのガキに騎士道精神叩き込まねえとな!」
「だったらリロイがいい先生になるんじゃないかなあ?」
「じゃあ小僧を派遣すっか。あー楽しみだなあー、とりあえず男でも女でも健康に産まれてきてくれれば…」
ラスの腹を大きな手が愛しげに撫でる。
ようやく階段を上がりきったルゥがコハクを真似して腹を撫でると、ラスは満面の笑みでふたりの頬にキスをして感謝した。