魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
「シエルー」
プチ旅行に誘われたグラースと、その子供…シエルが部屋に入って来ると、エンジェルはすでに背の高い幼馴染の腕にぶら下がって甘えた。
色白で母親譲りの金の髪が鮮やかで、とてもドラゴンとの間の子には見えないが…
シエルは恐るべき能力を多数備えていた。
「エンジェル、旅に誘ってくれてありがとう」
「いっぱいの方が楽しいでしょお?シエルー、またおっきくなって一緒に空を飛んでね」
「うん」
…エンジェルとシエルはとにかく仲が良い。
エンジェルとデスもとても仲が良い。
ラスに構ってもらおうと今度はべたべたラスに触りまくって干渉していたコハクは、シエルに抱っこしてもらってきゃっきゃと声を上げているエンジェルに尖った声を投げかけた。
「こらエンジェル!抱っこはパパかお兄ちゃんたちだけ!いやむしろ俺だけ!」
「お人形さんがバッグに入らないからシエルのバッグに入れてあげてね」
そして性格はラスそっくりでおっとりしたエンジェルは、ラスそっくりの返し方でコハクをあしらって変態魔王をぞくぞくさせてしまう。
「ああほんとチビそっくりだな俺のエンジェル…!やだ!絶対嫁には出したくない!」
「もお、コーったらそればっかり。ほら行こうよ、リロイたちの所とは話がついたの?」
「話はついてるけどさあ…馬車でゆっくり行ってせいぜい1日だからな。それ以上は却下!」
「行きと帰りで2日の旅でしょ?コー、楽しみだね」
ラスににこにこされるともう有頂天なコハクは、グラースに似て緑の瞳の吊り上ったシエルからエンジェルを強奪して取り戻すと、可愛い妻と娘にでれでれしっぱなし。
「よーし出発すっぞー」
子供たちが生まれたここ数年間で、死神…デスの成長はかなり進化した。
他者に顔を見られることも少しは慣れたようで、その辺はエンジェルの功績とも言える。
だがコハクは…
「歳の差がありすぎるし第一あいつ人じゃねえじゃん!だから駄目!絶対!」
…デスが相手でももちろん反対したわけだが。
プチ旅行に誘われたグラースと、その子供…シエルが部屋に入って来ると、エンジェルはすでに背の高い幼馴染の腕にぶら下がって甘えた。
色白で母親譲りの金の髪が鮮やかで、とてもドラゴンとの間の子には見えないが…
シエルは恐るべき能力を多数備えていた。
「エンジェル、旅に誘ってくれてありがとう」
「いっぱいの方が楽しいでしょお?シエルー、またおっきくなって一緒に空を飛んでね」
「うん」
…エンジェルとシエルはとにかく仲が良い。
エンジェルとデスもとても仲が良い。
ラスに構ってもらおうと今度はべたべたラスに触りまくって干渉していたコハクは、シエルに抱っこしてもらってきゃっきゃと声を上げているエンジェルに尖った声を投げかけた。
「こらエンジェル!抱っこはパパかお兄ちゃんたちだけ!いやむしろ俺だけ!」
「お人形さんがバッグに入らないからシエルのバッグに入れてあげてね」
そして性格はラスそっくりでおっとりしたエンジェルは、ラスそっくりの返し方でコハクをあしらって変態魔王をぞくぞくさせてしまう。
「ああほんとチビそっくりだな俺のエンジェル…!やだ!絶対嫁には出したくない!」
「もお、コーったらそればっかり。ほら行こうよ、リロイたちの所とは話がついたの?」
「話はついてるけどさあ…馬車でゆっくり行ってせいぜい1日だからな。それ以上は却下!」
「行きと帰りで2日の旅でしょ?コー、楽しみだね」
ラスににこにこされるともう有頂天なコハクは、グラースに似て緑の瞳の吊り上ったシエルからエンジェルを強奪して取り戻すと、可愛い妻と娘にでれでれしっぱなし。
「よーし出発すっぞー」
子供たちが生まれたここ数年間で、死神…デスの成長はかなり進化した。
他者に顔を見られることも少しは慣れたようで、その辺はエンジェルの功績とも言える。
だがコハクは…
「歳の差がありすぎるし第一あいつ人じゃねえじゃん!だから駄目!絶対!」
…デスが相手でももちろん反対したわけだが。